19 安倍屋(あんばいや)



震災後、安倍屋の店頭に再び暖簾が翻ったのは5月初旬ごろだったか。
「以前の材料が手に入らないので味の調製に苦心している」
そう、息子さんが語っていた。
背丈を越える高さまで水が来たらしい。
よく復活できたものだ。
隣のみかわ屋さんは、この写真を撮ったあと、解体された。
「跡を継ぐ者もいないので、このまま廃業するようだ」
と、安倍屋の息子さん。
懐かしい宮古の味が、ひとつは復活し、ひとつは消えた。